30個の暗号資産Botを動かしていると、だんだん疑問が増えてきます。
「移動平均線だけで判断していて本当にいいのか?」
「ADXやATR、RSIも使った方がいいのでは?」
「曜日や時間帯などの“アノマリー”も含めて調べたらどうなる?」
そこで今回は、Botそのものを増やすのではなく、あとから大量の売買パターンを検証できるように、市場データを保存する仕組みを追加しました。
きっかけは「全部試したらいいのでは?」
現在動かしている第2期Cの30Botは、移動平均線を中心にLONG・SHORTを判断しています。
ただ、相場を見るための指標は移動平均線だけではありません。
- MA:相場の方向
- ADX:トレンドの強さ
- ATR:値動きの大きさ
- RSI:買われすぎ・売られすぎ
さらに、曜日や時間帯、BTCとの連動、出来高、板の状態などもあります。
これらを全部組み合わせると、人間が一つずつ検証するにはかなり大変です。
でも、ここはAIとプログラムが得意なところです。
Botを何百個も動かす必要はない
最初は「条件の組み合わせごとにBotを作って競わせればいいのでは?」と考えました。
ただし、MA・ADX・ATR・RSIだけでもON/OFFの組み合わせが増えます。さらに条件値や銘柄、時間帯まで加えると、あっという間に数百、数千パターンになります。
そこで考え方を変更しました。
市場の元データをしっかり保存しておいて、後から同じ相場を何度でも再生する。
これなら、
- MAだけならどうだったか
- MA+ADXならどうだったか
- ATRを追加したらどうだったか
- RSIを使わなかったらどうだったか
- 土日だけ除外したらどうだったか
- 夜だけ取引したらどうだったか
といった「もしこの条件だったら?」を後から大量に計算できます。
研究用データレコーダーを追加
現在の第2期C Botは止めず、その横で別のプログラムを動かすことにしました。
このプログラムは売買をしません。
ひたすら相場の状態を保存する研究用レコーダーです。
現在はBTC、LINK、BCH、LTC、ADA、SOLの6銘柄について、主に以下のデータを保存しています。
- BID / ASK
- 価格とスプレッド
- 板情報
- 公開約定
- 1分足OHLCV
- 出来高
- 取引条件や手数料情報
- 日時・曜日・時間帯
開始直後の確認では、公開約定472件、1分足3,253本などが保存され、データ収集が正常に始まったことを確認できました。
MA・ADX・ATR・RSIは後から計算できる
今回のポイントは、指標の数字だけを保存するのではなく、できるだけ元になる価格データを保存することです。
たとえばRSIでも、7期間、14期間、21期間など設定を変えれば結果は変わります。
元データが残っていれば、あとからAIに何百、何千通りもの設定を計算させることができます。
同じようにMA、ADX、ATR、BTCとの相関、時間帯別の成績なども後から比較できます。
スマホだけでここまで作った
今回ちょっと面白かったのが、作業環境です。
この仕組みを追加したとき、私はパソコンではなくスマートフォンからVPSへ接続していました。
「こんなデータを残しておいた方がいいのでは?」とAIと相談しながら、必要なプログラムを作り、VPSへ追加し、実際にデータが保存されているところまで確認しました。
自分で一からプログラムを書くとなると、かなりハードルが高い作業です。
ところがAIを使うことで、人間側は「何を調べたいか」を考え、実装や大量計算をAIとプログラム側に任せられるようになってきました。
第2期Cはそのまま走らせる
研究用データを集め始めたからといって、第2期Cを止めるわけではありません。
第2期Cは現在の戦略を実際にPAPER取引する比較基準として、そのまま動かします。
その一方で市場データを蓄積し、後から、
「同じ相場でADXを使っていたら?」
「ATRも入れていたら?」
「RSIを使っていたら?」
という検証を行う予定です。
AIの強みは“大量に試せること”
AIというと、文章を書いたり質問に答えたりするイメージが強いかもしれません。
でも今回のような使い方では、別の強みが見えてきます。
人間では面倒すぎる大量の組み合わせを、自動で計算して比較できること。
もちろん、過去のデータで一番儲かった設定を選べば必ず将来も勝てる、という話ではありません。
大量に試せば、偶然うまくいった設定も出てきます。
そのため今後は、過去データで候補を探したあと、別期間のデータ、そして実際のPAPER取引で確認する形にしていく予定です。
次にやりたいこと
今後はさらに、BTCとの相関や市場全体の状態、Funding Rate、Open Interestなど、後から取り戻しにくいデータについても検討します。
目指しているのは「30個のBotを競わせる」だけではありません。
相場データを蓄積し、AIが大量の戦略候補を検証し、その中から有望なものだけをPAPER取引へ進める仕組みです。
まだ実験の途中ですが、少しずつ“AIを使った投資研究所”っぽくなってきました。
※本記事のBotはPAPER取引による検証です。暗号資産への投資には価格変動等のリスクがあります。本記事は利益を保証するものではありません。


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